中国雑感10。中国での反日教育②

 全国的に行われる厳しい統一試験を突破する為に死に物狂いで受験勉強をして中国の大学に入ると、中国人の大学1年生には新学期が始まると軍事教練が待っています。

 人民解放軍から派遣された指揮官達の命令に従って、迷彩服を着た学生達が大学のキャンパスを駆け回っているのを見ると異様な感じがします。軍事教育の授業では、内容の7割ぐらいが日本の悪口だそうです。我々日本人が授業参観を拒否されるのは当然です。どこの国と戦争するつもりなのか考えてしまいます。

 

     f:id:world-roamer:20190610111954j:plain浙江省麗水

 

 

 反日洗脳・教育の内容と具体的な行動について具体例を少し話してみます。他のテーマでも関連して言及することになると思います。

 中国が批判される技術盗用・技術移転強要ですが、日本も昔技術盗用をしたと教えています。実際は、日本の場合はライセンス生産でライセンスを購入して日本なりに工夫してより良い製品を作っていきながら、日本流の技術を蓄積してきたという事実は教えないです。「技術盗用は日本も昔やった」が決まり文句です。

中国人の日本留学者や日本企業で働く中国人が増えてきているので、少しは変わるかもしれません。

 

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 2011年3月の東北大地震津波の時ですが、私は中国のテレビで知りました。その時、バーゲンセールをした中国の企業がありました。学生の中には、原発の日本の技術をバカにする者がいました。もっとも日本大使館へ寄付をした中国人もいたそうです。

 日本のバブル崩壊については、アメリカに潰された日本経済、日本は弱い国でアメリカの植民地等と教えています。米中貿易戦争ですが、アメリカと中国では勝負にならず中国はつぶされると思います。日本の悪口を言っていた中国人達は自分達のバブル崩壊をどのように説明するのでしょうか・・・

 日本はこれから貧しい国になる、日本人は貧乏になると教えていましたが、中国は日本と違って先進国になる前にバブル崩壊しそうです。中国は強国で米国を将来凌駕すると教えられているので現状把握ができている中国人は少数派だと思います。

 

 中国国内にいる中国人と違って外国にいる中国人は、反日洗脳から覚めて親日になるのかという問題です。国外にいても中国人は中国共産党から指示に従い協力しなければいけないという国家動員法のコントロールを受けている上に家族が中国国内で人質に取られている訳ですから、少なくとも反中国共産党の行動を取るのは難しいと思います。国外にも多くの中国共産党のスパイがいて監視されているし中国人同士の相互監視・密告もあり、同調圧力もあります。

 一橋大学に留学していた女性が日本の企業に入社して世界的な技術を盗んで自分で会社を設立するという事件もありました反日=愛国、愛国無罪=反日無罪の公式から、日本・日本人には何をしても良いのですから、倫理的ハードルは低いでしょう。