中国雑感321。反日教育・洗脳と反米プロパガンダ

 故李登輝氏等日本に対して友好的な台湾人が多い理由として、台湾が先進的なことも含めて、日本による植民地教育(支配)の影響が大きいと中国共産党は考えている。生後から20年前後の反日教育が一生の思想形成に決定的な影響を与えると考え、中国国内で迷惑なことに日本のマスコミや学界でも徹底的に反日洗脳をやっている。正に幼児期の味が一生の味を決めるである。

 最近、米国との関係がうまく行かなくなった。ここでひと先ず反日洗脳を脇に置いて、中国国民に「中国は米国と並ぶ強大国だ」等と自画自賛している手前米国に対して低姿勢を見せられず反米プロパガンダ中国共産党は開始した。

 反米プロパガンダの定番は、朝鮮戦争の映画やテレビ番組等だ。人民解放軍の戦死者は、昔の我が国の大本営発表と同じで4万数千人等と言っていて少なすぎると思う。学者・専門家等の説は、20数万人から100万人まである。国民党の捕虜を前面に立たせた旧式の武器を使用した人海戦術の上に、米軍のナパーム弾の本格使用や清朝以来の伝統の不発弾の頻発等も加わり、中国人民解放軍の戦死者数は相当な数に上るはずだ。

 中国における中国国民の反米感情はどうか?中国の最も優秀な学生達は、米国に留学する。米国に対する憧れ・尊敬は、学生達と話していると強度だと感じる。義和団の乱の戦後賠償の一部で、米国は理系のトップの清華大学の前身である米国留学予備校を設立した。米国が太平洋戦争時に中国を支援したこともあり、反米的な学生と会った経験は少なく、中国では対米感情は悪くない。反米プロパガンダは功を奏しないような気がする。中国のプロパガンダ・世論誘導担当の五毛党や自干(乾)五、最近は小粉紅だが、彼らが頑張っても無理なような気がする。

 反米デモを共青団等に指示して反米デモをやらせるか?中国共産党が指示・組織した昔の反日デモで、一部のデモ隊が反政府スローガンを掲げたり共産党本部に向かったりした。反日デモのみならず反米デモも、中国国民の中国共産党への不満が爆発する機会になる可能性がある。中国共産党は、国民の反米が過激化するのを望まない筈。

 

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             雲南省シャングリラ郊外