中国雑感24。中国に進出した外国企業と中国のビジネス事情

 中国の有名な重点大学を卒業した中国人の友人がアパレルの企業と工場を経営していたが、輸出して稼いだ外貨は中国の銀行で人民元に換金せねばならないとぼやいていた。外国企業も中国

から外国へ外貨を持ち出せず、利益を中国国内への再投資にまわす他ない。中国企業は世界中で自由な資本主義体制を利用しながら、中国国内で裸は外国企業は不公平なシステムを強いられる。中国から逃げようと思うと資産の持ち出しを諦めて出国せざるを得ないことになる。

 中国の経済は、ビジネス毎に共産党幹部とその一族が縄張りを持っていて、民間は入りこむ余地はない。入りこんでも共産党の書記の受け入れを強制され実質国有=共産党有になる。大した売り上げがない民間企業なら無視され問題がないようだが。

 中国企業の財務担当者で大事なのは支払いを抑えることで、債務の支払いを先延ばしが上手い者が評価される。中国では販売拡大より債権回収の方が困難で、左手に未回収代金を、右手に未払い債務を抱えた赤字経営の会社が多い。実際、中国の会社の寿命は短い。10年続けば老舗企業?私の経験を話すと、ノートパソコンを買った会社は1年後になくなっていた。国営企業は、幹部が中国共産党の幹部を兼ねているので赤字補填は容易だが・・・中国国営企業とビジネスで取引のあった友人は、中国の国営企業は問題だらけだと言っている。

 中国では外国企業の単独経営は許可されず中国企業との合弁を強いられる。その過程で外国企業は技術移転を強要されたり技術を盗取される。フランスのダノンは、中国の有名飲料大企業と合弁企業を設立後に合弁を解消され技術を総て窃取された、と言いながら裁判所に提訴していた。三権の上に党がある中国では、外国人が勝訴するのは困難。

 

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            麗江の旧市街