中国雑感6。中国で感じた人命軽視。

 高学歴の中国人の友人が一人当たりのGDPが日本の10%(当時、今は中国政府発表のGDPが嘘でないとしたら25%)なら米国と核戦争して12億人が死んだら一人当たりのGDPが日本と同じになり中国は先進国になると言われ驚いたことがあります。

 

 浙江省の温州で高速鉄道事故が発生し、事故検証どころか事故車両をまるで臭い物には蓋をするという感じで現場に直ぐ埋めてしまいました。偶々現場に外国人がいて世界中に事故のニュースが拡散されて世界中が驚きました。埋める時に作業員がまだ生きている子供を助け話題になりましたが、いかなる理由か中国国内で称賛の報道は為されませんでした。学生達の中には、生存者がまだいた可能性が高いと怒っている者がいました。

  小事故は6人、中事故は20人。大事故は60人とか、死者数の報道には公式や規則のようなものがあると学生達が笑いながら言っていました。確かに、事故の死者数はどこも同じような数のような気がし納得してしまいます。

 

 中華人民共和国成立前後のブルジョワや富農の虐殺200万人前後?、チベット侵略・虐殺200万人前後、反対者の粛清50万人前後、大躍進政策の失敗で餓死者4000万人、文化大革命で死者・虐殺者4000から6000万人、天安門事件虐殺1万から3万人等合計1億人前後が虐殺・非業の死を遂げている訳ですが、中国国内で正式な発表を聞いたことがありません。

 

 南京事件では、日本軍が30万人虐殺したと中国政府は批判しています。南京の地下鉄工事が始まる時は、夥しい数の人骨が発見されると我々日本人は町中を歩くと殺される危険があると恐れていました。がしかしあれだけ日頃日本政府を口撃している中国政府から何も発表がありませんでした。南京市書記が追悼集会で居眠りをして更迭されたり、南京共産党への死者の届け出数は1000人位ということを発表した中国人ジャーナリスト2人が消息不明になったり、日本兵が戦後南京から引き上げる時に何もされていない、南京でのビル工事で人骨発見の報がない事等を勘案すると嘘ではないかと思っています。

 中国国内では天津爆発事故等大惨事で失われた人命の数についての発表が大雑把なのに、南京での日本軍による被害者の数だけは正確な検証が行われているのか、毎年被害者数が増えて行っています。最初は、1万人とか2万人とか言っていたはずですが、今では30万人、50万人と言われる始めました。

 数は問題ではないという意見を言う中国人が多いですが、数が問題でないなら、1000人なら、他の戦場・場所での死者数と同じですから、日本の将官達が処刑されて責任を取っている話です。一事不再理に反するということになります。

 

 戦前の通州で、更に日本敗戦後の混乱期北朝鮮近くの満州通化で日本人を中国人が虐殺したことは、中国国内で言及されるのを聞いたことがありません。

  

 福建省でダムに豪雨で水が溜まり過ぎてダムの崩壊の危険性が高くなり、下流の村々の人々の人命を無視して警告なしのダムの水の放水で多くの村人の命が失われました。

 

 政府が人命軽視ならした庶民でも人命軽視になります。大気汚染・地下水汚染・土壌汚染・農産物及び食品汚染と危険性等これら他人の人権無視は皆同根でしょう。他人の人権無視の空極形が人命軽視です。中国では日常的に鉄パイプや傘等を使った暴力的な喧嘩を目にする機会が多いです。

  ハルビン市の鉄橋崩落事故で死傷者が出たり、百貨店でエスカレーターの階段が破壊され乗客達が脚切断等の重軽傷を負った等の危険な事故は今後もなくならない気がします。

  先頃発表された天安門虐殺についての総括が、経済発展の出発点という中国共産党自画自賛です。これが問題点の総てを象徴しています。

 

 

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  雲南省の山崩れの現場、私も巻き込まれて死ぬところでした