中国雑感12。信仰否定と拝金主義。

 中国共産党法輪功弾圧やキリスト協会抑圧は日本でも知る人が多いです。信仰・宗教否定の行き着く先が、自己中心的で他を顧みない拝金主義・成金主義です。その象徴的要素が食の安全問題です。

 肉の代わりに段ボール紙をミンチにして入れた餃子が中国のテレビで報道された時、西域地域で生活経験のある中国人の友人が、ウイグル人回族イスラム教を信じている漢族の人々)等宗教を信仰している人達は宗教上の抑制・ブレーキが働くので、同じラーメン等の麺や餃子を食べるのなら、信仰心のない漢族よりウイグル人回族の人々の店で食べる方が比較的安全だと私にアドバイスしたことがあります。

 文化大革命であらゆる伝統文化や道徳が否定された中国人にとっての宗教は、今やお金の力を信じることかもしれません。

 製造過程で鉛が入るので危険だと言われているアヒルの卵の発酵食品ピータン、品質検査の過程でたんぱく質の量を多く見せる為にメラニンを入れた粉ミルク、輸入量の10倍以上がマーケットで販売されている飲料水のエビアン等自分さえお金が儲かれば他人の健康被害等知ったこっちゃないという事件が中国で多いのは象徴的です。いろいろな偽物の商品が出回るのも、先進国の技術盗用等も拝金主義信仰のなせる業です。

 中国という国家そのものが、WTOに加盟する時の約束は一切守らず他国を顧みず自己中心的です。中国が一人勝ちする様にWTOを利用しています。国営企業補助金を出したり、中国マーケットに参入する外国企業に収益金の海外持ち出しを禁止したり中国企業との合弁を強制し技術移転を強要したりと利己主義三昧です。信仰が全くないので神や仏を恐れない、唯我独尊の世界の嫌われ国家になるのは至極当然、当たり前の論理的帰結です。 

 

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        雲南省緑春近辺

 

 年金が生活するのに不十分な退役軍人達がデモをしたり、抑圧されているウイグル人の人達の暴動は日本にいても耳にしますが、漢族と回教信じている回族との間の衝突が日本では報道されることはありません。中国では万人単位で衝突が起きることもあります。回族の人々は少数派ですので、衝突で窮地に追い込まれた時は携帯電話で仲間の回族の人達に応援を頼むので、多くの回族の人々が仲間を助ける為に集まります

 信仰の自由は、宗教を持たない自由を含みますが、法輪功弾圧のような他者の信仰の自由を許さない信仰の自由は存在しません。

 中国共産党の支配する中国の国内では、絶望的な貧富の格差に対する不満等、様々なマグマが滞留しているような気がします。アメリカの自己中心的な中国に対するマグマが既に爆発していますが・・・