中国雑感33。中国人とユダヤ人その2

 前述した通り、中国ではユダヤ人は非常に優秀と言われている。少なくとも私に関する限り、ユダヤ人の悪口は中国で聞いたことがない。

 逆に、日本人はボロクソ。しかし最近は世界で孤立しつつある中国が頼れる国は日本しかないので、中国共産党の手足となっているマスメディアの内容も日本に対する報道内容は穏やかになってきた。中国は世論というものが存在しない国なので、中国の報道内容は中国共産党の方針・プロパガンダそのものなの、真に受けるのは賢明ではないと思う。 

 共産党の理論で言うと人民の敵はブルジョアだが、中国共産党そのものがブルジョアになってしまい自分自身が人民に打倒されなけばならなくなった。打倒ブルジョアの代わりに持って来たのが日本打倒。中国共産党が存続する限り、反日はなくならないはず。

 中国共産党は以前はユダヤ人を商売上の利益の追及しか興味のない人間と批判していた。開放経済政策を採用し始めてから、中国のユダヤ人に対するプロパガンダは変更された。中国共産党ユダヤ人を手本として経済発展を追求し始め、同時にユダヤ人礼賛プロパガンダが始まった。上海にユダヤ人の苦難の歴史を紹介する建物があるが、実際にユダヤ人を保護した日本軍の記述は一切ない。まるで中国人がユダヤ人を保護したような感じを与える。

 ユダヤ人と中国人は、もともと相性がいいのかもしれない。共通項を考えると、様々な歴史上の困難を生き抜いてきたことが挙げられる。

 ユダヤ人の苦難は有名だが、中国人の漢族も何回も滅びる危機に遭っている。漢の時代の漢族はほぼ全滅し、当時蛮族と呼ばれていた南方に住んでいた民族が北上して今の漢族となったとも言われている。北方の民族も南下して漢族化している。

 実際中国で生活していて中国人を見ると体格から言語まで雑多、共通語の北京語と中国共産党の独裁支配がなかったら中国人は風船のようにバラバラに四方八方に飛んで行きそうだ。

 漢族の歴史は2000年、最近は5000年と言っているが、中国大陸の歴史と言うなら正しいと思う。

 

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                中国雲南省大理